ハーブの女王とも呼ばれるラベンダー。その中でもイングリッシュラベンダーは、流通量の多い種類です。
イングリッシュラベンダーは、キレイな花と香りが好まれるハーブですが、初心者には育てるのが難しいとされています。
株は育っているのに、花が咲かない…なんてことも。
今回は、イングリッシュラベンダーの開花時期や花が咲かない原因について、花をたくさん咲かせるにはどうすればよいのかをご紹介します。
イングリッシュラベンダーの花が咲かない?
イングリッシュラベンダーが咲かない原因には何があるのでしょうか。
まず考えられる理由は、株が十分に育っていないことです。
花を咲かせるには、株が育っているだけでは足りません。株だけでなく、根もしっかりと張っている必要があるんです。
株が十分に育って異なことが原因であれば、その年の開花は諦めるしかないでしょう。1年間しっかりと育てて、翌年の花を楽しみにしましょう。
また、花芽がついていないと花は咲きません。
年に1~2回ほど咲くイングリッシュラベンダーですが、花芽がつかないことには花は咲きませんよね。
苗を買った時期が6月頃の場合は、すでに花が終わっているという可能性もあります。
このようなときは、その年の開花は諦めて、翌年を楽しみにしましょうね。
また、肥料のやりすぎが原因で花が咲かないこともあります。
イングリッシュラベンダーは、肥料は少なめのほうが良いハーブです。肥料多すぎると、花が咲かなかったり、数が少ないこともよくあります。
特に窒素成分が多い肥料だと、葉は増えますが花はつきにくくなります。
イングリッシュラベンダーに肥料をあげるのは、3月と9月だけにします。この時期にもたくさんあげることはせず、緩効性化成肥料を控えめに与えるようにしましょう。
鉢植えでイングリッシュラベンダーを育てている場合は、根詰まりにより花が咲かないことも考えられます。
根詰まりを起こすと株が弱ってしまい、花を咲かせる力がなくなるのです。
鉢底から根が出ているのが見えたら、4~5月、または9~10月に、ひと回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。
他の原因としては、剪定が足りないこともあるかもしれません。
イングリッシュラベンダーには、剪定は欠かせない作業です。
剪定をしないままでいると、樹形が乱れるだけではなく株の健康が維持できなくなってしまいます。
古い茎や伸びすぎてしまった茎、内側に向いた茎などを根元から2~3節ほど残して、剪定するようにしましょうね。
イングリッシュラベンダーの開花時期は
イングリッシュラベンダーの開花時期は、5~7月頃になります。
育て方や環境によって少しずつ違いますが、大体は梅雨が終わる頃に花も終わります。
開花してすぐのほうが、イングリッシュラベンダー独特のよい香りを楽しめるので、花が咲き終わる前に収穫するのもおすすめです。
花が咲く前の状態や、咲き始めのころに収穫すると、ドライフラワーやラベンダースティック、ポプリ、サシェなどにして楽しむこともできます。
イングリッシュラベンダーの花が、満開になるまで楽しみたいと考えるかもしれませんが、花を摘み取る場合は、満開になってからでは遅いんです。
満開になってからだと、花を咲かせることにエネルギーを使い果たしてしまいます。そうすると、エネルギーが消耗され株が弱り、ダメージを受けてしまうのです。
大体、蕾が残っているくらいで摘み取るようにするといですよ。
翌年にも花を咲かせるために、根元から4~6節ほど残して切るようにしましょう。
鋏は少ししっかりしたものを使うと、切り戻しには便利です。
ラベンダーも大きくなると根元部分の枝の太さが木の枝ほどに成長するものもあります。
小さな花切狭(はさみ)では手を痛めてしまうので、大き目の鋏を使うと楽に剪定することができます。
お花用の鋏でも、しっかりしたものでしたら結構切れます。
握りの部分が握りやすい形の物、変わったものではなく定番の物を選ぶと良いでしょう。
沢山花を咲かせるコツは
イングリッシュラベンダーの花をたくさん咲かせるには、剪定がとても大切です。
まず、梅雨に入る前に収穫を兼ねて切り戻しをしましょう。
花茎の下の新芽ができ始めている少し上の部分で切り戻していきます。約10~15cmほどになるようにしましょう。
弱った茎や細い枝も一緒に切り、風通しをよくし、梅雨の時期の蒸れを防ぎます。
そうすることで、夏を越すと秋にもう一度花を咲かせることもありますよ。
また、花が咲いてしぼんだら花を摘むようにします。
咲き終わった花をそのままにしておくと、種を作ろうとしてエネルギーを使うため、株全体が弱ってしまいます。
その結果、花つき悪くなるので注意しましょう。
花の剪定は、咲き終わった花を伸びた茎ごと剪定します。方法がよくわからないという場合は、花だけでも切り落とすようにしましょう。
また、形を整える剪定として3月、5月下旬~7月上旬、9月~12月にもおこないます。
伸びた分だけ、または昨年以前の古い茎を根元から切るように剪定しましょう。
そして、収穫として5月下旬~7月上旬に剪定します。
この間の時期であればいつでも収穫はできますが、開花してすぐのほうがイングリッシュラベンダーの香りを楽しめますよ。
最後に、株の健康維持とし5月下旬~7月上旬に剪定をしましょう。
古い茎や伸びすぎた茎、内側に向いた茎など不要な茎を切っていきます。根元から2~3節を残してきるようにしましょうね。
まとめ
イングリッシュラベンダーは、育てるのが少し難しいハーブです。
しかし、コツをつかめば花を上手に咲かせることができます。
花が咲かない原因と対処法を見極め、たくさんの花を楽しみましょう。