ロマネスコという野菜は知っていますか?ブロッコリーやカリフラワーなどに似ていて、花蕾のところを食べる野菜です。
粒々が集まって作られている野菜で、炒めものやパスタ、スープなどいろいろな料理に幅広く使える野菜で、ヨーロッパでは一般的なものです。
見た目はブロッコリーなどとは少し違う独特な形をしています。
日本でも外国の野菜として売られていたりもします。そんなロマネスコを家で育てる方法、また失敗しないコツなどをご紹介します。
ロマネスコとは
まずは、ロマネスコとはどのような植物なのか見ていきたいと思います。
ロマネスコはアブラナ科アブラナ属の植物で、ヨーロッパではごく一般的に食べられている野菜です。
「黄緑珊瑚」「サンゴ礁」「うずまき」「カリッコリー」「カリブロ」「やりがい君」などといった別名もあります。
ロマネスコはブロッコリーとカリフラワーの起源である、また、ブロッコリーとカリフラワーを合わせたものの変種であるなどと言われていますが、起源ははっきりと分かっていません。
イタリアのローマやドイツで16世紀頃に作られたとされていて、パスタやピザ、スープ、ピクルスなど様々な料理に使われます。
ブロッコリーやカリフラワーのように、蕾のもとである花蕾(からい)が集まった姿をしていて、一つ一つを見ても、また全体を見ても螺旋(らせん)型をしています。
この姿から「悪魔の野菜」「神が人を試すために作った野菜」などと呼ばれていたこともありました。
色はライトグリーンで味はブロッコリー、食感はカリフラワーに似ています。
収穫は10〜12月頃で日本では福岡県と宮城県を中心に生産、販売されています。
ロマネスコの種からの栽培方法
ロマネスコはアブラナ科なので連作障害(※)が起こりやすいので、ロマネスコを続けて同じ場所に植えるのは2〜3年あけてからにしましょう。
また、キャベツ、大根、ブロッコリーやカリフラワーもアブラナ科なので同じ場所に続けて植えないように気をつけましょう。
種まきは、住んでいる地域の暖かさによって少しずつ違ってきます。
冷涼地では4月下旬〜6月上旬、中間地では7月中旬〜8月中旬、暖地では7月下旬〜8月下旬頃に種まきをします。
発芽適温は20〜25℃で、発芽までだいたい1週間ほどかかります。
ロマネスコの種の植え付けは7〜9cmのポット育苗がオススメです。土は種まき用培土を使い、植え付け前に土にたっぷりと水をまき、そのまま1時間以上放置してしっかりと水と土を馴染ませましょう。
土に水をまきながらかき混ぜても大丈夫です。
土と水が混ざったら、用土に深さ1cmほどのくぼみを作ってロマネスコの種を3〜4粒ほどまきます。
発芽までの3日ほどは日陰で新聞紙をかぶせ水分蒸発を抑えると発芽しやすくなります。
発芽したら日なたに置き、朝に水やりをします。日陰に置いたり、夕方に水やりをするとロマネスコが徒長しやすくなってしまうので気をつけましょう。
1週間ほどで本葉が出るので2本に間引きします。そのまま管理し、本葉が2枚出たらまた間引きをおこない1本立ちにしましょう。
本葉が5〜6枚にまで増えたら鉢や庭に定植させましょう。株と株の間は35〜40cmほど開けて植え付けます。
定植させたらたっぷりと水をやり、管理していきましょう。
(※)連作障害とは
同じ、又は近い種類の植物を育て続けると病原菌が発生したり、有害線虫の発生が多くなり発育が悪くなること。
失敗しない育て方のコツは?
ロマネスコを育てる中で、失敗しないコツがいくつかあります。
まず土を選ぶときは、有機物がたくさん入った土を使うようにしましょう。有機物が多いと栄養が行き渡り大きく育ちやすくなります。
植え付けをしてから収穫までは、追肥をして栄養を与えてあげるようにしましょう。栄養分が少ないと株が小さくなってしまうので、追肥は必要です。
追肥の方法は、1週間に一度ほど薄めた肥料を水やりの代わりにあげます。リン酸が多いものがオススメです。
また、ロマネスコの水やりはこまめにおこないましょう。乾燥を防ぐために、切りワラなどで土の表面を覆っておくのもいいですね。この時、株を覆ってしまわないように気をつけましょう。
ロマネスコを収穫するときは、引っこ抜くのではなく、周りの葉ごと株と根の付け根をカットし、カットしてから葉を落とすようにしましょう。
まとめ
ロマネスコは日本ではまだあまり流通していない野菜ですが、ヨーロッパではごく一般的な野菜です。
ブロッコリーとカリフラワーの中間の野菜とも言われていて、青臭さが少ない野菜です。
ブロッコリーが苦手な方でもロマネスコは食べられるという方も多くいるようなので、ぜひ食べてみるのはいかがでしょうか。
使い方もブロッコリーなどと同じで、茹でたり炒めたりして使うことができます。レシピもいろいろありますので、調べてみるのも楽しいかもしれません。
育てるのも難しいものではないので、ぜひ気軽に育ててみるのはいかがでしょうか。