どくだみはとても強力な生命力を持った野草で、薬草として昔から使われてきた植物です。
薬草としては「十薬(じゅうやく)」と呼ばれ、解熱作用や利尿作用、湿疹の手当てとして使われてきました。
最近は、便秘の解消や美肌への効果があるとしてどくだみ茶を飲む方も多くいらっしゃるようです。
そこで今回は、どくだみ茶の作り方や煎じて飲む方法、またティーパックで簡単に美肌効果を得る方法や注意点についてご紹介します。
どくだみ茶の作り方
まずは、どくだみ茶の茶葉を作る方法をご紹介していきたいと思います。
どくだみは、5月初旬〜7月頃の花がつく季節を目安に、地上に出ている部分の草を全て鎌で刈り取ります。
地下茎で増えていくどくだみは、地上部をすべて刈り取ってもまた生えてきますので安心してください。
刈り取ったどくだみを水で洗い、新聞紙の上などで枯れた葉や茎などいらない部分を取り除き、使えるものを選別します。
水がある程度切れたらヒモで束ねて、雨が当たらずに風通しの良い軒下などに吊るして、陰干しで乾燥させます。
1週間ほど吊るしておくと、どくだみの葉が乾燥します。乾燥したらハサミで切り刻みタッパーなどにいれて、乾燥剤を一緒に入れておきましょう。
この状態で約1年ほど保存することができます。
ハサミで切り刻む段階でまだ湿っている時には、フライパンで軽く火を通すときちんと乾燥させることができます。
どくだみは、素手で触ると匂いが残ってしまうので手袋などを使って触った方が良いかもしれません。
どくだみ茶を煎じて飲む方法
どくだみ茶は1日分として、5〜15gを500〜700ccの水で煎じて、3回に分けて飲むのがオススメです。
茶葉と水をほうろう鍋や土鍋などで、沸騰しない程度の温度に沸かします。
この時、鉄製のやかんや鍋を使ってしまうと、タンニンなどの有効成分がやかんや鍋の鉄分と反応して変質してしまうので、鉄製のやかんや鍋は禁物です。
また、どくだみには熱で破壊されてしまう薬用成分が含まれています。沸騰させてしまうとそれらがなくなってしまうので、60℃程でキープするようにしましょう。
30〜60分かけてゆっくりと煮つめてゆき、茶色のエキスができれば完成です。
火からおろしてすぐ、熱いうちに茶こしでどくだみ茶をこし、保存しておきましょう。
どくだみだけではなく、煮出す段階でびわの葉やハトムギ、ハブ茶などを一緒に混ぜて煮出しても、美味しくいただけます。
ティーパックで簡単!お風呂の美肌効果
どくだみのティーパックをお風呂に入れるだけで、簡単にどくだみ風呂を楽しむことができます。
どくだみ風呂の効果は、デトックス効果によるダイエットや温浴効果、保温効果により湯冷めしにくく眠りにつきやすいなどがあります。
また、リラックス作用もあるので、副交感神経を活性化させて自律神経のバランスを整えてくれます。
さらに一番注目したいのは、美肌に効果があるということです。
どくだみ風呂に入ることで、皮脂の分泌が活発になり新陳代謝が良くなります。新陳代謝があがることにより汗をかき、毛穴の黒ずみやつまりを解消してくれます。
どくだみは殺菌作用、抗菌作用、消炎作用があるので、ニキビや湿疹、あせも、またアトピー皮膚炎などのかゆみを軽減してくれたり、肌の生まれ変わりを助けてくれる働きがあります。
どくだみ風呂に入ることで、透明感がある綺麗な肌を目指すことができます。
市販のティーパックでも簡単にできるので、お手軽でいいですね。
どくだみ風呂の注意点
どくだみ風呂をおこなうにあたって、気をつけた方がよいことがあります。
どくだみは色素成分が含まれているので、お湯を入れっぱなしにすると着色してしまうことがあります。
ジェットバス式のお風呂や、大理石、ヒノキのお風呂には着色の恐れがあるので使わないようにしましょう。
また、浴槽への着色を防ぐためにその日のうちにお湯を抜き、洗い流すようにしましょう。
同じ着色してしまうという理由から、洗濯物に残り湯を使うことも避けましょう。
そして、どくだみは刺激は少ないのですが、念の為に出る時にはシャワーで軽く流した方が良いかもしれません。
シャワーで流すことで、残っていたどくだみの匂いも落ち着きます。
また、刺激は少ないどくだみですが、アレルギー体質の方や肌が弱い方などは足湯から始めてみるのが安心です。
まとめ
どくだみ茶は意外と簡単に、生の葉から自分で作ることができます。
もし庭で育てている、いつの間にかどくだみが庭にある…などという場合は、ぜひご自分でどくだみ茶を作ってみてください。
また、市販のティーパックを入れるだけで、どくだみ風呂を楽しむこともできます。
アトピーの改善やダイエット、リラックスなどに効果が期待されますので、そちらもぜひ試してみてください。
どくだみ風呂をおこなったあとは身体をシャワーで流し、お湯を抜いてしまうのを忘れないようにしましょう。