庭木として人気があり、遠くから見ると煙を上げているように見える植物のスモークツリー。初夏に花を咲かせ、花を咲かせた後にふわふわとした煙に見えるような花穂をつけるのが特徴の植物です。
スモークツリーは初心者の方でも比較的育てやすい庭木ですが、失敗しないで育てるにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
今回は、スモークツリーの失敗しない育て方や剪定の方法、また挿し木で成功する方法についてご紹介します。
スモークツリーの育て方
スモークツリーは暑さや寒さに強く丈夫なため、北海道~沖縄まで育てることができ、初心者の方でも比較的育てやすい植物です。
成長速度が速いスモークツリーは、鉢植えだと根が詰まりやすいため庭植えで育てられることが多く、庭植えで育てるのがおすすめです。
背丈は最大で5m近くまで成長し、横幅も4mほどにまで大きくなります。大きく成長しすぎてしまうと管理が難しいため、剪定して管理できる大きさにキープしておくとよいかもしれません。
背丈は大きくなるスモークツリーですが、根は浅く枝が細く伸びるため、風の影響で樹木が倒れてしまったり枝が折れてしまうことがあります。ですから、台風の日などでも強い風が当たりにくい場所に植えると安心です。
植え付けは11~3月頃を目安におこないましょう。寒さが厳しい真冬は根付きにくくなりますので避けるようにしましょう。
スモークツリーは横にも大きくなる植物で落葉性の樹木であるため、落ち葉の掃除や回収ができる十分なスペースを確保して植え付けるようにします。
水はけのよい土を好むので、庭の土が粘土質の場合は川砂などを足して水はけを良くしてあげましょう。水はけが悪い土のまま植えてしまうと、根が腐ってしまったり木が枯れる原因となりますので気を付けましょう。
植え付け時には元肥として堆肥や腐葉土など有機質肥料を混ぜ込みます。その後の追肥は基本的には不要です。生育が悪かったり春に新芽を付けやすくしたい時などは、緩効性の固形肥料や固形の油かすを置き肥としておこないましょう。
しかし、与えすぎるとスモークツリーが大きく成長してしまい管理が難しくなることもあるので注意が必要です。
植え付けの時には、根を切らないように注意しながら根鉢を1/3ほど崩して植え付けます。植えつけたらたっぷりと水やりをおこないましょう。
庭植の場合はその後の水やりは降雨のみで問題ありません。真夏の時期に晴れの日が続き、地面がひび割れを起こしているときなどは水やりをおこないます。
冬は特に成長速度が鈍り水をあまり必要としないため、降雨だけで十分です。
スモークツリーの剪定方法
スモークツリーは成長速度が速く、とても大きく成長する樹木です。そのため、放置しておくと枝が伸び放題になってしまいます。
また、スモークツリーの特徴であるスモーク状の花穂は、伸びてから2年目の枝にできます。そして、一度花が咲いた枝にはスモークはつきません。
ですから、剪定をおこなうことでスモークがつきやすくもなります。
11~2月の葉が落ちる時期に剪定をおこない、古い枝や伸びすぎた枝、細い枝や重なった枝などの不要な枝は切り落としてしまいましょう。
スモークツリーは、強い剪定をしすぎると花芽がなくなってしまうので注意が必要です。しかし、スモークツリーは成長が速いため、数年に一度は翌年の花が咲かないのを承知で、強い剪定をしたほうが良いかもしれません。
スモークツリーを挿し木で成功する方法
スモークツリーは挿し木での活着率はあまりよくありませんが、挿し木で増やすことはできます。
挿し木は、夏に枝先を10cmほどの長さに切り、下のほうの葉を取り除き十分に水揚げをします。水揚げをさせたら、発根剤を塗り赤玉土に数本挿して管理します。
挿し木では増やしにくいスモークツリーは取り木という方法で増やすのがおすすめです。
取り木をしたい枝の一部分を、傷つけるか1cm程度で皮をむきます。皮をむいた枝の上を覆うように湿らせた水こけを巻き付けます。
その上から、ビニールや透明のナイロンで巻き、下側はきつく上側は軽く縛ります。これは、水こけを乾かすと皮をむいた部分から発根しなくなるので、水やりできるようにするためです。
水苔が乾かないように管理をおこない、発根したらビニールの下の部分から枝を切り、ビニールを取って土などに植えこむことで増やすことができます。
スモークツリーは取り木で増やすのがおすすめです。
まとめ
スモークツリーは、遠くから見ると花穂が煙のように見える庭木として人気の樹木です。また、暑さや寒さにも強く丈夫なので、初めて育てる方でも育てやすいのでおすすめです。
成長速度が速いスモークツリーは、剪定をおこない管理しやすい大きさにしておくのが良いかもしれません。
スモークツリーの特徴でもあるスモークは2年目の枝にしかつかないため、剪定をすることでスモークのつきもよくなります。
挿し木で増やすのは少し難しく活着率が良くないため、取り木で増やしていくほうがいいかもしれません。この機会に取り木に挑戦してみてもいいかもしれませんね。
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