カミツレ、カミルレ、カモマイルなど、いろいろな呼び名があるカモミールですが、それだけこのハーブが日本でも親しまれている証拠なのではないでしょうか。
デイジーによく似た形の小さな花をさかせるカモミール。
アズレンという成分が喉の炎症を抑えてくれたり、甘くてエキゾチックな香りが気分をリラックスさせてくるため、ハーブティーとしても親しまれています。
カモミールには、一年草のジャーマンカモミールと、宿根草のローマンカモミールがあります。一年草のジャーマン種の方が比較的育てやすいといわれています。
カモミールは「大地のりんご」とも言われていて、リンゴのような甘い香りが特徴で、大地を這うように茂っていくので、ガーデニングのグランドカバーにも向いています。
カモミールティーの作り方
リラックス効果と気分を明るくしてくれる働きがあるカモミール。
カモミールは、花を使って抽出液を作ります。ティーにするときも、花頭を使います。
材料(1人分)
- カモミール(フレッシュの花頭)・・・小さじ3
作り方
- 沸かしたての熱いお湯を、人数分のハーブの入ったティーポットに注ぎます。
- 5~6分ほどむらしてからカップに注いで出来上がりです。
ドライを使う場合は、カモミール小さじ1をポットに入れます。アイスティーでもおいしくいただけますよ。
アイスティーで入れるときは、少し濃い目に入れましょう。
氷を入れてよく冷やしていただきます。レモンスライスやはちみつを添えると、味の広がりを楽しめます。
風邪のひき初めにも効果的なハーブティです。
お腹の不調も優しく癒してくれるので、体調不良からくる食欲不振や消化不良にも良いハーブではないでしょうか。
消化促進にダブルの効果
消化を助ける効果のあるジャーマンカモミールと、同じく胃の調子をすっきりさせてくれる効果のあるペパーミントのブレンドティーはいかがですか。
ペパーミントの爽やかな香りが、もたれた胃を整えてくれます。
カモミールとミントのダブルの消化促進効果で、すっきりできますよ。
材料
- カモミールジャーマン(ドライ)・・・小さじ1
- ペパーミント・・・小さじ1/2
肌荒れやシミ予防の美肌ブレンド
炎症を抑える作用を持つとされる、カレンデュラとジャーマンカモミールのブレンドティー。
ラニン色素の生成を防いで、シミ予防する効果も期待できる、美肌のためのハーブとして有名なローズヒップの美肌ブレンドです。
材料
- カレンデュラ・・・小さじ1
- ジャーマンカモミール・・・小さじ1/2
- ローズヒップ・・・小さじ1
安眠ドリンク、カモミールホットミルクティー
リラックス効果が高いジャーマンカモミールと、心安らぐホットミルクの安眠ブレンドティーです。ちょっと小腹がすいたときにもおススメです。
材料
- ジャーマンカモミール(ドライ)・・・大さじ1
- 牛乳・・・・200ml
作り方
- 小鍋に、ジャーマンカモミールと牛乳を入れて、弱火で温める。
- 煮立ったら、沸騰する前に火を止めて、蓋をして5分ほど蒸します。
- 茶こしで濾しながらカップに注ぎます。
少量のはちみつを添えてみてもおいしくいただけます。
カモミールの効果
カモミールは昔から薬用植物として親しまれていて、リラックス効果や鎮静作用があります。また、ビタミンCが多く含まれているため、美白効果も期待できます。
気分を高揚させてくれる作用もあり、婦人病にも有効です。
また、ジャーマンカモミールは、アトピー性皮膚炎の炎症を和らげてくれる作用もあります。
ジャーマンカモミールにお湯を注いで抽出液を作り、その液をコットンにしみ込ませてパッティングして使うこともできます。
眼精疲労にもよいとされ、アイパックとしても。冷やしたジャーマンカモミールの浸剤をコットンに浸して、瞼の上にしばらく置いておきます。
アイパックには、ローズウォーターや蒸留水も効果的です。
眼が充血しているときにカモミールのアイパックをするときは、つめたく冷やしたものを使うと、さらに効果的です。
炎症を抑える効果のあるカモミールは、花粉症などで眼がつらい時にも使ってみてくださいね。
まとめ
古くから民間療法で使用されてきたハーブのひとつ、カモミール。
炎症を抑えたり、鎮静作用はもちろん、子宮にまつわる効能も多く、「お母さんのハーブ」とも言われているそうです。
心への作用は、不眠症の改善や緊張を和らげてくれたり、心を安らかにしてくれる効果があります。
特にローマンカモミールは、鎮静作用が高く不眠症の改善にも良いようです。
体への作用は、消化の促進、痛みや花粉症を抑えてくれます。肌への働きとしては、炎症を抑えたり、また、皮膚の弾力を高めてくれることから、化粧品にもよく使われています。
ジャーマンカモミールは、その効果の高さゆえに、まれに炎症を起こしてしまうことがあるので、使用の際は必ずパッチテストを行ってからにしましょう。
また、妊娠中や産後は、皮膚も敏感になっているので、使用には十分注意して、なるべく控えた方が賢明です。
ご自分の体調と相談しながら上手にハーブと付き合っていきたいですね。