オリーブの木は大きくなると5~10mほどにもなる大型の植物です。オリーブの実は食用としても使われているので、知っているという方も多いのではないでしょうか。
そんなオリーブを自宅で、できれば鉢植えで育てたいと思ったことはありませんか。ポイントさえ押さえれば鉢植えでも育てることができます。
今回は、オリーブの木の鉢植えでの育て方、剪定の時期や方法、樹形の整え方のポイントについてご紹介します。
オリーブの木の鉢植えでの育て方!
オリーブの木を鉢植えで育てるときには、鉢底にゴロ土を入れて水はけと通気性を良くしてあげましょう。
土の配合は、赤玉土:腐葉土:川砂が6:3:1が目安です。ブレンドした土1Lにつき5gの粒状肥料を混ぜて植え付けるようにしましょう。苦土石灰も入れると生育が良くなるのでおすすめです。
日当たりのよい場所を好むので、日当たりのよいところに置くようにします。庭や家の中であれば窓の近くなどがおすすめです。
オリーブの木は適度な水分を良く好むため、水を切らさないようにすると良く育ちます。
基本は土の表面が乾いてきたら水やりをおこなうようにしましょう。乾燥には少し弱いため、夏季に乾燥する地域の場合は腐葉土などで株元をマルチングするようにしましょう。
冬場の水やりは、水をしっかりと吸収するように土がカラカラになってからおこないましょう。
オリーブの木が育つには栄養が多く必要になります。3~6月中旬ごろまでは月に一度有機肥料をあげ、年に一度、苦土石灰を混ぜ込み土が酸性になってしまうのを予防しましょう。
定期的な施肥によってオリーブがより元気な木へと成長します。葉の色が黄色っぽくなっていたら栄養不足のサインですので、見逃さないようにしましょう。
また、植え替えをするときも肥料を与えるポイントになります。土に油かすと化成肥料を混ぜてあげるようにしましょう。
成長が早く根詰まりしやすいオリーブの木は植え替えが必要です。成長の速度に合わせて4~5月または9~10月におこなうようにしましょう。真夏や真冬は木が傷むことがあるので避けるようにします。
オリーブの木は剪定も必要になります。次の見出しで詳しくご紹介します。
オリーブの木の剪定の時期や方法は?
オリーブの木の剪定は、気温が下がり根が動いていない2月頃を目安におこないます。新芽が動き出す前には終わらせておくようにしましょう。
小さい苗木から育てている場合は、最初の3年ほどは剪定をおこなわず様子を見ても大丈夫です。
大きな剪定はしなくても大丈夫ですが、徒長した枝や枯れた枝ヒコバエ(株元から独立して生えている細い枝のこと)は、その都度取り除くようにしましょう。
5年に1回は太い枝を切り、オリーブの木の若返りを図るようにしましょう。
剪定の方法としては、まずヒコバエをすべて取り除きます。次に、徒長した枝や枯れた枝を切っていきます。
そして、細かい芽を切り落としていきます。そのあとは枝を透かすように間引き剪定をしていきます。混みあっている部分の枝や、成長の妨げになっている枝、伸びすぎてしまった枝などを中心に切っていくようにしましょう。
最後に樹形を整えれば完成です。
太い枝を剪定したときは、切り口に癒合剤などをぬると病気の予防やダメージの軽減に役に立ちます。
剪定をおこなうときは、新しい枝や若い枝は残し古い枝から剪定していくようにします。若い枝、新しい枝を剪定してしまうと翌年花がつかなくなってしまうので気を付けましょう。
樹形の整え方のポイントも
オリーブの木の樹形を整えるときは、全体のシルエットが縦長の円形になるようにイメージしながら整えるときれいに剪定できます。
まだ苗木が小さい時期であれば、スリット鉢に植え替えて樹形を整える方法がおすすめです。
まず、オリーブの木をスリット鉢に植え替えて、麻ひもを鉢に二重にまいて縛ります。
この、鉢に二重に巻いた麻ひもに他の麻ひもをひっかけながら樹形を整えていきますので、麻ひもがずれないように気を付けてください。
同時に、オリーブの幹の下のほうについている葉は取り除くとすっきりした樹形をつくることができます。
次に、枝をどの向きに広げていきたいかイメージしながら、枝を一本ずつしならせて麻ひもをかけて引っ張り、鉢に巻いた麻ひもに結び付けていきます。
伸びすぎた枝などはこの時にカットしてしまいましょう。
麻ひもが朽ちる頃には樹形も定まって新しい枝も増え、美しく育ちます。
新しい枝が増えてきたら、目立って長く伸びてしまった枝や重なっている枝、下向きや内側を向いている枝などはカットするようにしましょう。
まとめ
オリーブの木を育てるときは、乾燥しすぎないように気を付けて育てれば失敗することは少なくなります。
成長していくと枝が混みあってしまい成長の妨げになってしまいます。剪定をきちんと行うことで、より元気な木へと成長していきますので剪定は必ずおこなうようにしましょう。
剪定してカットした枝を挿し木にして増やすこともできます。
剪定して樹形を整えるときは、出来上がりをイメージしながらおこなうのがポイントです。なかなか樹形を整えられないという場合は、ぜひ参考にしてみてください。