サルビアは公園の花壇などでよく見かける植物ですね。
赤い花を咲かせる品種が有名ですが、種類が豊富なサルビアは約900種類もあるとされています。
初夏から秋までと長く花を楽しむことができ、育てやすいことからガーデニング初心者の方にも人気があります。
暑さに強く性質も強いサルビアですが、どのように育てればよいのでしょうか。
今回は、サルビアの地植え・鉢植えでの育て方や注意点、また冬越しの方法についてご紹介します。
サルビアの育て方!地植えで育てる方法
サルビアは、日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所で育てるようにしましょう。日当たりは好みますが、真夏の直射日光には弱いので半日陰で育てるのがおすすめです。
サルビアは酸性の用土を嫌います。ですから、用土は苦土石灰などの有機石灰を入れて中和させるようにしましょう。
また、リン酸分が多いと花つきが良くなります。植え付けの前に、堆肥や腐葉土などの有機物を多めにすきこみ、肥よくな土にしておきましょう。
サルビアを定植させた直後にはたっぷりと水やりをします。根付いた後は、ほとんど水やりは必要がなく、降雨だけで十分です。
夏などに乾燥した高温の日が続き、葉がしおれていたりする場合には早朝か夕方の涼しい時間にたっぷりと水やりをしましょう。
サルビアは肥料が足りないと、花つきが悪くなります。定期的に肥料を与え、元肥としては完熟堆肥と緩効性化成肥料を混ぜ込んでおくようにしましょう。
株同士の間隔は、背の低い品種なら20cm間隔、薄ピンク色の花が咲くコッキネアのような背の高い品種は30cm間隔で植え付けるようにしましょう。
事前に、生長したときの丈を調べてから植え付け場所を決めるのがいいですよ。
夏には切り戻しをおこなっておくと、秋にまた美しく返り咲きます。
梅雨の時期などに蒸れると、下葉が腐って枯れてしまうこともあります。剪定をして風通しをよくするか、植え付けの時に株の間隔をあけて植えるようにしましょう。
花が終わったら花の節のすぐ下あたりで花茎を切ってしまいましょう。そうすることで、脇芽が増え、花が多くつきます。
サルビアの育て方!鉢植えで育てる方法
サルビアを鉢植えで育てるときは、水はけのよい用土を使いましょう。市販の花用培養土やハーブ用の土などでも大丈夫ですよ。
自分でブレンドするときは、赤玉土、腐葉土、バーミキュライトを6:3:1の割合で混ぜたものがおすすめです。サルビアは開花期が長いので、元肥も忘れずに入れましょう。
肥料は切らせてしまうと花つきが悪くなるので、元肥がなくなったころから月に1回緩効性肥料を置き肥するか、もしくは月に3回液体肥料を既定の量に薄めて施しましょう。
花が咲いている時期は、10日に1回ほど液体肥料を与えましょうね。
サルビアの株は、60cmのプランターに3~4株ほど、または、6号鉢に1株を目安に植え付けましょう。
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをおこないます。乾燥が苦手な植物ですが、常に土が湿った状態にはならないように注意しましょう。
宿根草のサルビアや冬越しをした、冬越しをするサルビアは植え替えが必要になります。1年に一度、一回りか二回り大きな鉢に新しい土を入れて植え替えをしましょう。株分けしても大丈夫ですよ。
1年草のサルビアや冬越しをしないサルビアは、植え替えの必要はありません。
多年草サルビアの失敗しない冬越しの方法も
サルビアは本来は宿根性ですので、冬越しをすることはできます。しかし、寒地では地植えでの冬越しは難しい場合もあります。
また、やや寒さに弱い品種であるスプレンデンス(赤い花を咲かせるサルビア)や、ブルーサルビアは日本では一年草扱いとされています。
そのような品種でも、暖地だと冬越しできることもあります。
冬越しできると、年々大きな株になっていきます。
地植えのまま冬越しする場合は、株元から5cm程度の高さで切り詰めるようにしましょう。そうすると、春に新しい芽が出てきますよ。
また、サルビアの冬越しには最低5℃ぐらいが必要です。寒地での地植えで冬越ししたいという場合は、株元から5cm程度で切り詰めた後、株元を腐葉土や落ち葉でマルチングしましょう。
マルチングすることで凍結対策になりますよ。
鉢植えで育てているサルビアの場合は、玄関先や軒下などの比較的暖かい場所で管理しましょう。
無加温ビニール室や発泡スチロール箱に入れると、寒さをしのぐことができますよ。
入れられる場合は、玄関内に入れて管理していてもいいでしょう。
サルビア属の中でも、チェリーセージなどは冬でも枯れずに緑があります。品種と地域により冬越しできるかどうかは変わってきますが、上記の方法で試してみるのはいかがでしょうか。
まとめ
サルビアは、日本では一年草扱いされている品種が多いものの、気温管理をきちんとしてあげれば冬越しすることができる植物です。
5℃以下になると枯れてしまうので、5℃程度までを保てるようにするといいでしょう。
鉢植えの場合は玄関の中に入れるといいですね。地植えの場合はマルチングして冬越しできる場合もあるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。