ミントは、最も身近なハーブのひとつでもあり、日本でも根強い人気で、知らない人はいないかもしれません。
ミントの属名はメンタといい、ギリシャ神話の妖精Mintheに由来しているそうです。
ミントは夏にも元気に育ってくれるので、真夏のガーデンでも青々とその姿を見せてくれています。夏のちょっと疲れた体に、元気を与えてくれるハーブです。
良く目にするミントの種類に、ペパーミントやスペアミントがあります。
他にも、アップルミント、クールミント、ノースミント、ペニーロイヤルなどなど。清涼感のある香りが特徴で、世界に200種類以上ものミントが自生しているそうです。
日本ハッカも東洋のミントの種類です。
ペパーミントの特徴
ペパーミントは、ウォーターミントとスペアミントが混ざってできた交雑種といわれています。高さは30~60cmになる多年草で、ほふく枝または地下茎で広がっていきます。
品種が多いので、葉の形はさまざまですが、花は8月~9月に枝先に焼く3~7cmくらいの穂状花序(すいじょうかじょ)に花をつけます。
ミントは香辛料や飲料、お菓子の香料としてもよくつかわれる香りで、洋酒につけて香りを出したり、料理にも使われるなど、幅広く利用されています。
ミントの香りは虫よけにも利用できますし、ミントティーも親しまれています。
ペパーミントの主成分や効能など
ペパーミントの精油の主成分は、メントール、メントン、メンチルエステル、ピネン、リモネンです。抗酸化作用もあるといわれるポリフェノールも含まれています。
メントールはその清涼感ある香りの主成分で、香りをかぐことで気分がリフレッシュしたり、神経の高ぶりが落ち着いたりします。
メントンは、胃腸の中で消化を助け、飲み過ぎや食べ過ぎによる消化不良を改善するだけでなく、食欲が無いときには食欲増進を促します。
ペパーミントティーを頂くと、気分がすっきりして、集中力も高まります。
ミントは気分をすっきりさせ目を覚ますよう働く一方で、少量使うことで気分をリラックスさせてくれるという両方の作用があります。
ミントティーはミントだけのシングルティーを夜寝る前にいただくと、目が覚めてしまいますが、気持ちをリラックスさせてくれる鎮静効果のある他のハーブにほんの少し加えることで、逆に眠りに誘う効果が高まります。
カモマイルとミント、ローズとミント、リンデンとミントなど、ミント風味のリラックスティーで夜の時間を楽しんでもいいですね。
ミントの育て方
ミントは、その殆どが外国種で、ヨーロッパ原産の多年草です。非常に丈夫で、育てやすいハーブのひとつです。
ミントは丈夫で、耐寒性もあり、育てやすいハーブです。
種がとても小さいので、鉢や平箱にまいて、苗を作ってから畑に植えなおします。
種まきの適期は4月~6月。種を撒いてから10日~2週間くらいで発芽します。また、挿し木や株分けで増やすこともできます。
ミントは、交雑しやすいので、いろいろな種類のミントを同じプランターで育てたり、ガーデンの中でも近くで自生させると、すぐに混ざってしまい、香りも形態も様々に変化してしまいます。
もし、交雑をさせないようにしたいなら、ミントの花が咲くころに、花穂を積んでしまうのがいいでしょう。
ミントは生命力のある植物で、株の幅も大きくなりやすく、地下茎で伸びていくので、他の植物の場所に進出してしまうことがあります。
ミント同士を一緒に植える場合には、株と株の間を1m以上あけるようにするといいでしょう。
また、地下ではびこってしまうので、ミントの畑と、他の植物との間に、板やブロックで地下に仕切りをして、その中に植えるようにするなどの工夫が必要です。
ペパーミントやスペアミントは、日照不足や通気性の悪さでサビ病にかかることがあります。予防には、日当たりのよい、風通しのいい場所においてやったり、株が茂りすぎてきたと思ったら、適度に葉を剪定してあげるなどの予防が必要です。
もし、サビ病にかかってしまった場合は、その株を切り取って処分します。
ミントの楽しみ方
ミントは、本当に幅広く楽しめるハーブです。
スイーツの横にちょこんと飾るとおしゃれですし、ミントクッキー、フルーツサラダに添えてもいいですね。
夏はミントティーなど清涼感のある飲み物で気分のリフレッシュもいいですね。
他には、夏の暑い日、疲れた体を休めるのにミントバスはいかがでしょうか。
夏場に茂ってしまった株を剪定(せんてい)も兼ねてミントをがっつり刈り取ります。
そして、洗濯に使うネットの小ぶりなものを用意します。その中にフレッシュミントをいれて、お風呂の中にポン!!
お風呂中にミントのさわやかな清涼感のある香りが広がりますよ。
ミントはすごい繁殖力で夏の日差しにも負けずにしっかりと茂ってくれます。ドライハーブにして楽しむのもいいですし、あまりにも茂りすぎた場合は、お風呂でも楽しんでみてくださいね。