アイビーは、葉に小さな切込みが入った白や黄色の斑が入っている品種もあるかわいらしい植物です。観葉植物としても人気があり、店頭でもよく見かけるかもしれません。
つる性の植物で壁かけや釣り鉢などでよく使われ、強健で育てやすいため初心者の方にもおすすめの観葉植物です。
そんなアイビーの育て方や増やし方、また植え替えの時期などについて詳しくご紹介しています。
アイビー(ヘデラ)の育て方
アイビー(ヘデラ)の用土には水はけのよい土を選ぶようにしましょう。自分でブレンドする場合は赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で、また市販の観葉植物の培養土でも育てることができます。
春~秋の生育期間は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。ある程度乾燥には耐えられるアイビーですが、土を乾かしすぎると葉が下から落ちてしまうので注意しましょう。
冬はほとんど生長しないので、水やりを控えて乾かし気味に管理します。土の表面が乾いてから3~4日経ってから水やりをおこなう程度で大丈夫ですよ。受け皿の水をそのままにしておくと根腐れを起こしやすくなってしまうので、受け皿の水は捨てましょう。
またアイビーは乾燥してしまうとハダニがつきやすくなるので、霧吹きなどを使い葉に水をかける葉水をするといいでしょう。
アイビーには斑(ふ)入りの品種もありますが、斑入りの品種は白い部分に葉緑素がないため生育が鈍く、水を吸い上げる力も弱いといえます。
そのため、緑のアイビーと斑入りのアイビーを一緒に育てて同じタイミングで水やりをしていると、斑入りの方だけが根腐れを起こしてしまうこともあります。
寄せ植えしているときは、水やりのタイミングが大切ですね。
肥料はあげなくても構いませんが、アイビーの生育が悪い場合は4~10月の2か月に1回程度、固形肥料を少量与えましょう。
また、冬に室内で管理していて成長しているようなら、月に1度程度薄めた液体肥料を水やりの代わりに与えるといいでしょう。肥料が多すぎてしまうと突然変異を起こし斑入りの品種が緑になってしまうこともあるので、注意が必要です。
アイビーはツルが伸びていく植物なので、ツルが伸びすぎた場合は短く切り戻しをおこないましょう。節があればたいてい新たに芽を出すことができるので、好きな位置で切って大丈夫です。
真夏は明るい日陰で管理、それ以外の5~10月にはできるだけ日に当てるようにしましょう。アイビーは耐陰性が強く日陰でもよく育ちますが、極端に暗い日陰だと新芽が成長せず葉も落ちやすくなるので気を付けましょう。
耐陰性が強いアイビーですが、日に当てて育てたほうが葉の色つやが良くなります。特に斑入りの品種は、日照不足によって模様が薄くなったり消えてしまったりすることもあるので注意が必要です。
しかし、強い直射日光は葉が焼ける葉焼けをおこしてしまうので半日陰などで育てるのがいいかもしれません。
風通しのいい場所を好み、耐寒温度は0~3度です。風通しの悪い場所で育ててしまうと病害虫が発生しやすくなってしまいます。風通しのいいところで管理するのが最善ですが、扇風機の風や冷房の風を当てるとアイビーが弱ってしまうので避けましょう。
平地や暖地では屋外でも冬越し可能ですが、不安なら鉢植えで育てて冬は室内に入れるようにしましょう。
アイビー(ヘデラ)の株分けの方法
アイビー(ヘデラ)の増やし方は、一般的に挿し木や水挿しなどです。株分けで増やすこともできますが、無理に株分けをしなくても増やせますよ。
アイビーの挿し木は、10~15cmほどの長さに切った茎を清潔な用土に挿します。1か月ほどで根が出てくるので、半日陰になる場所で乾かないように管理しましょう。
挿し木をする時期は真夏以外ならいつでも大丈夫です。冬になるまでに、十分な大きさになっていないアイビーは、そのままの状態で霜の当たらない場所で管理するようにしましょう。
そして、春になり暖かくなってから一株ずつ鉢に植え付ければうまく増やすことができます。
アイビーを水挿しで増やす場合は、ツルを切り水につけておくだけで発根します。この時水差しにするツルは、節がついているものを選びましょう。剪定で切ったツルでも使うことができますよ。
アイビー(ヘデラ)の植え替えの時期は?
アイビー(ヘデラ)は、生育旺盛のため放っておくとすぐに鉢の中で根がいっぱいになり、水を吸わなくなってしまいます。ですから、1~2年に1回を目安に植え替えをするようにしましょう。
アイビーは多くの観葉植物とは違い、植え替えに向いているの時期は休眠期にあたる秋~冬となっています。
植え替えの時期に一番適しているのは3~4月頃ですが、気温が18度を超えてしまうと植え替えをした時に立ち枯れ病が起きてしまうこともありますので気を付けましょう。
植え替え方法は、鉢底の穴に網を敷き土が流れ出ないようにします。その上に軽石を2~3cm置き用土を入れてアイビーの株を入れ、隙間にまた用土を入れます。
最後に水やりをし、日に当たらない日陰になる場所で管理しましょう。根のストレスを緩和させるため、半日陰も避けるようにしましょう。2週間は日陰で管理するといいですよ。
その後、明るくて風通しのいい日陰で管理、そしてその後は朝のカーテン越しや木漏れ日の日差しが当たる場所など少しずつ日に慣らしていきましょう。7~10日間ずつ置き場所を変えていくとあまりアイビーにストレスがかからないのでおすすめです。
また、植え替えの時に株についている古い土はあまり落とさないようにしたほうが、植え替え後のトラブルが少なくなりますよ。
まとめ
アイビー(ヘデラ)の育て方や増やし方などを見てきましたが、いかがだったでしょうか。
アイビーは強健な植物ですので、そこまで慎重にならなくても育てることができます。初心者の方にもおすすめの観葉植物なので、興味のある方はぜひ育ててみてください。