動物園のコアラのブースを訪れれば欠かさず植えられているユーカリ。
オーストラリアなど温暖な地域で育つユーカリはハーブ学の世界では「殺菌作用が高く、清潔感の高い」ハーブとして有名で、現代ではリースなどのプチインテリアから、ハーブ茶に至るまで幅広く愛用されています。
そんなユーカリ、自宅でも栽培できるんです。
今回は、ユーカリの育て方などについて紹介していこうと思います。
ユーカリの育て方、室内で鉢植えで育てる方法
当記事では植木鉢での栽培方法を順を追って紹介していきます。
ユーカリの苗を鉢植えする際に用意するもの
- ユーカリの苗
- 植木鉢
- ハーブ用培養土
- 鉢底ネット
- 軽石や鉢底石
- はさみ
- 新聞紙あるいはビニールシート
3~8月になると盛んにユーカリの苗が販売されます。この時期ならばサイズも様々なので、育てやすいサイズを吟味してみてください。
同時に、栽培に必要なアイテムをそろえておくのも良いでしょう。
とりわけ鉢のサイズ選びは、栽培の過程で大きなポイントとなってきます。
苗の大きさよりも1回り大きいサイズの鉢をチョイスすることがオススメです。例えば、苗の大きさが5号とするなら、用意する鉢は6から7といった感じです。
過剰に大きな鉢では土の量が多すぎて、根腐れを起こしやすいので注意して選びましょう。
鉢植えの手順
- 新聞紙(ビニールシート)を広げて作業スペースを確保します。
- 鉢の底に鉢底ネットを被せて・・・
- 鉢底に軽石や鉢底石を敷き詰めます。
- 鉢の半分程度に土を入れる。
- ユーカリの苗を取り出して、根についた土をもみ落とします。この時傷んで黒ずんでいる根があればはさみを使って切り落としましょう。
- 根を広げながら、ユーカリの苗を鉢の中心に置いて・・・
- 鉢の縁からした2~3㎝のところまで土を入れます。
- 最後に水をたっぷり与えて鉢植え完成です。
ユーカリを育てる環境
- 日当たりが良く、程よく乾燥した場所
- 湿気を避けること
ユーカリは乾燥地帯のオーストラリア原産な為、乾いた空気に強いのが特徴です。従って、日の当たりやすいベランダや窓際に鉢を置くと育ちやすいでしょう。
一方で、湿気に弱いので梅雨などの季節は極力外気の触れない場所に置くのがベストですね。
水やり
1度水やりをしたら土が乾燥するまで追加の水やりを必要としません。
逆にマメな水やりによって土の湿りから根腐れを起こすことがあるので注意しましょう。
乾燥具合は竹串などを鉢の土に差し抜きしてから、串についた土の色や感触で調べることが出来ます。
土がサラサラしていたら水やりのタイミングですね。
ユーカリ人気種オススメとその特徴
さて、植え付けから育て方まで一通り押さえたところで今度は数あるユーカリの苗から育てていく品種を選びましょう。
とりわけオススメの人気種はこちらの2種類です。
ポポラス
別名シルバーダラー。生育が著しく、どちらかというと鉢植えよりも庭植えに向いている品種ですが、こまめな剪定(枝を切ったり整えたりすることで樹形を整理する。
人間で言うところのダイエット)や成長に応じた鉢の植え替えをする事で室内で育てることも可能です。
ハート型の葉っぱがとても情緒的で、近年インテリアとして注目を浴びているドライフラワー(ハーブ)の定番種とも言える一品です。
グニー
別名シルバーリーフ。コアラの餌としてTVの映像にでてくるのがコレ(笑)。寒さに強く、気温-10℃の厳しい環境でも栽培可能の優れものです。
反面、他のユーカリに比べて暑さに弱いのが難点ですが、枯れる訳でもなく、成長が遅れるというだけの話なので育てる点においてはさほど問題でもないでしょう。
鉢植え、庭植えでも可能ですが、コンパクトにまとめて育てたい場合は摘心をすると良いでしょう。
摘心は大きく成長したユーカリの芽の先を裁断する作業で、コレをすることで土から得る栄養素の行き先を脇芽に当てることができます。
結果として、脇芽も成長し株全体が均整のとれたものとなっていくのです。
清涼感の強い香りが特徴的で、ユーカリの香りが好きな方にはオススメの一品です。
他にも、柑橘系の香りが特徴的なユーカリレモンなども人気の品種です。是非あなたのお好みにあったユーカリを見つけてみてくださいね♪
ユーカリが枯れた!?その原因は?
気候の耐性が強く、生育が良いことで知られているユーカリですが植物である以上「枯れる」危険性も当然あるのでご注意を。
枯れる原因は主に以下のような事が挙げられます。
根腐れ、損傷、根詰まりなど……
土から栄養分や水分、空気を吸収するという点で、植物の根は非常に重要な役割を持ちます。
言い換えれば、根の管理を怠れば植物の劣化や枯れの原因にもなるという事ですね。
ガーデニングを始めたばかりの方で最初にぶつかるのは「根腐れ」ではないでしょうか?
文字通り根が腐り、吸収が上手くいかなくなる現象です。これにより、葉や茎が変色し、徐々に枯れていきます。
過剰な水やりや、用土の水はけが悪かった利すると起きやすいので、特に水やりは土が乾くまで控えましょう。
また、ユーカリの生育の良さは既述の通りですが、根が育ちすぎると「根詰まり」を起こしやすくなります。根の成長に伴って相対的に必要な土が不足してしまう現象です。
これでは水やりしても土が水を保てなくなり慢性的な水不足に陥ってしまいます。
鉢から根がはみ出ている状態になったら、より大きな鉢への植え替えに移行しましょう。
植え替えの際、注意する点は根を傷つけないことです、強引にひっぱる、根をほぐす、土を落としたりする・・・そんなときに根は傷つきやすくなります。
植え替えそれ自体は難しい作業ではありませんから、時間と作業スペースに余裕をとりながら慎重に行いましょう。
斑点病
カビが原因の病気で、葉などに斑点が現れるのが名前の由来。
ユーカリは起こりやすいとされ、この病気になると生育不良により枯れていきます。
こうなった場合は斑点がかかった部分を取り除き廃棄したうえで、Zボルドー水和剤やサプロールなどの薬剤を散布しましょう。
まとめ
いかがでしたか?ユーカリはガーデニング経験の無い方でも育てやすい植物とされている上、前述の通り品種、売り場に出される量も非常に豊富です。
育てる作業は勿論、苗選びもガーデニングの醍醐味ですから思いっきりこだわって世界に二つとないあなただけのユーカリを育ててみませんか?
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