ディルというハーブは聞いたことがありますか?細く柔らかい葉が特徴のハーブです。
料理に使うことができるということは有名かもしれませんが、自分で育てる場合、ディルはどのように育てれば良いのでしょうか。
ディルを育てる際に気をつけるのはどのようなことでしょうか。また、種をまく時期や苗を植え替えるのに最適なのはどの時期でしょうか。
ディルってどんなハーブ?
ディルは地中海から西アジア(今の欧米では中東とほぼ同じ)の範囲に生息する一年草のハーブです。昔から香辛料や薬草などとして使われてきました。
ディルはセリ科のハーブです。同じセリ科のハーブのフェンネルとは見た目も似ている近縁種ですので、一緒に植えてしまうと交雑してしまいます。交雑種になってしまうと、香りや味などがぐちゃぐちゃに交わってしまいます。気をつけましょう。
そしてディルは、大きくなると高さが40〜60cmほどにまでなります。ディルは柔らかく細い葉、そして黄色の小さな花が咲きます。葉を料理で使うことが多く、葉だけで食べると、さわやかな香りとほろ苦さがあるのが特徴です。
じゃがいも料理や鮭やサーモンなどの魚料理に合い、北欧料理でよく使われています。また、ディルを刻んで、ドレッシングやマヨネーズなどに混ぜて使うこともあります。
自分で育てているディルを使う時は、内側の葉ではなく外側の葉から使うと、長く楽しむことができます。
育て方のポイント
ディルは丈が高くなるハーブですので、成長過程で支柱を立てる必要があります。丈が20〜30cmほどになったら、支柱を立ててあげるようにしましょう。
また、20cmほどの時に新芽の先だけを摘むと、枝数が増えるので、沢山収穫することができるようになります。
ディルは水はけがよく水持ちの良い土を好みます。土を作る時は赤玉土:腐葉土を7:3で合わせるのが最適な割合といえるでしょう。
ディルは水を枯らせてしまうと、枯れてしまいますので、たっぷりあげるようにしましょう。土の表面が少し乾いてきたかなと思ったら、たっぷりと水をあげるようにしましょう。
また、種から育てた時、芽が出てきて成長してきたら2週間に1回ほど液体肥料をあげるとすくすく成長してくれます。
ディルはアゲハチョウが好むハーブですので、卵を産み付けることがあります。見つけたら獲るようにしましょう。
種まき時期や苗の植え替えは?
ディルの種は4〜6月または9〜10月にまくことができます。暑さにとても弱いハーブなので、春に植えて夏を越すよりも、秋に種を植えた方が育てやすいといえます。
種をまく時は鉢やプランター、地面に直接植えます。ディルは植え替えが苦手なハーブなので、できれば植え替えをせずに済むようにしましょう。
もし植え替えをする際は、根から土を落とさないように、そして根を傷つけないようにしてください。
鉢やプランターに植える時は、1cmほどの深さの穴に、4〜5粒ほどの種を植えます。土をかぶせる時には優しく薄くかけるようにしましょう。
あまり土を多くかけてしまうと、種から芽が出た時に押しつぶされてしまい、地上に芽が出なくなってしまうことがあります。
地植えの時は0.5cm〜1cmほどの深さの溝を20cm間隔でつくり、種を重ならないようにぱらぱらと撒いていきます。
芽が出てきたら、鉢植えの場合は1株、プランター植えの場合は3〜4株を目安に間引きます。地植えの時は、出てきた葉が重ならない程度に間引きしましょう。
まとめ
ディルは、植え替えに弱いハーブですので、種から育てた方がよいハーブです。ですから、初心者というよりは中級者向けとなります。
しかし、芽が出てからは水をしっかりあげていれば、枯れることはほとんどありません。水あげの目安は、春や秋は毎日、夏は朝と夕方にあげるのが目安です。
中級者向けの中でも、比較的育てやすいハーブですので、ぜひ挑戦してみてください。
料理などで使うから枝数を増やしたい!と思っている場合は、必ず間引きをしましょう。また、背丈が20cmくらいの時に新芽の先だけをつむと、そこからまた枝が出るので枝数が多くなります。
また、花芽がつくと葉が固くなってしまったり、種子を作ると枯れてしまったりするので、収穫を続けたい場合は、花芽を積み続けるようにすると、長く収穫を楽しむことができます。
自分で作ったディルで、魚料理やじゃがいも料理をつくり、食べるのが楽しみですね!