アジアンタムは、小さなグリーンの葉の姿が花のように見えると人気の観葉植物です。室内のインテリアや観賞用として女性にとても人気があり、涼しげな見た目が可愛らしくもあります。
アジアンタムを育ててみたいけど「育て方が分からない。」「どうやって増やすの?」と悩んでしまうかもしれません。
今回は、アジアンタムがどのような植物なのか、育て方や失敗しない増やし方についてくわしく、そしてわかりやすくご紹介しています。
アジアンタムってどんな植物?
アジアンタムはワラビ(イノモトソウ)科ホウライシダ属のシダ植物の総称です。
世界中の温帯から熱帯地域にかけて約200種類が見つかっていて、日本の温暖な地域では8種類ほどが自生していることが分かっています。
様々な種類や品種がありますが、一般的にアジアンタムと呼ばれる場合は、主流の品種であるアジアンタム・ラディアヌム種を指しています。
細かく薄い葉が多く茂っていて葉が繊細で柔らかいのが特徴ですが、水切れにさえ気を付けていれば失敗せずに育てられる植物です。
室内なら冬越しもできるので、年間を通して楽しむことができる観葉植物ですよ。
アジアンタムは観葉植物としてだけではなく、グリーンインテリアなどとしても人気があります。
アジアンタムの室内での育て方
アジアンタムは乾燥にとても弱いため、エアコンや扇風機の風に直接当たらないように注意しましょう。特に素焼きの鉢を使っている場合は乾燥しやすくなります。
乾燥よりも湿気を好むので、湿度が高い状態で管理するのがいいですよ。
乾燥に弱い上に葉が薄いため水切れを起こしやすい植物でもあります。土の表面が湿っている(半乾き)のうちに十分な水をあげるようにしましょう。
夏は朝と夕方の最低でも1日2回水やりをし、1年を通じて霧吹きを使い葉水をおこないます。冬は生長が止まるので水やりの回数は減らしましょう。
アジアンタムは寒さに弱いため、冬場は最低でも5~8℃以上を保つようにしましょう。屋外では冬越しはできないので、寒い冬は必ず室内で冬越しさせてあげましょう。
室内で管理するときは、直射日光の当たらない明るい場所で管理しましょう。耐陰性はありますが、全く日の当たらない場所は避けましょう。
また、直射日光に当たりすぎると葉焼けを起こしたり葉がチリチリになり枯れてしまいます。反対に日光不足になると葉の色が薄くなります。レースのカーテン越しなどの適度な日光が当たる場所で管理しましょう。
肥料は春から秋の生育期には月に2回、液体肥料の薄めたものを与えます。冬は生長が止まるため肥料を与える必要はありません。
用土には水はけのよい土を選びましょう。市販の観葉植物の培養土でも大丈夫です。自分でブレンドする場合は、培養土と川砂を7:2の割合で、また、赤玉土(小粒)と腐葉土と川砂を5:3:2の割合で混ぜるのがおすすめです。
鉢植えで育てているアジアンタムは、2年に1回は植え替えをおこないましょう。5~6月中旬が適期です。
アジアンタムは繊細な植物なので、場所を動かしすぎないようにしましょう。環境に合わせようと葉や茎を枯らせてリセットさせてしまう習性があります。
枯れてしまった場合などは枯れた茎だけを選んで剪定するのではなく、全部の茎を根元2~3cmほどで切るようにしましょう。
アジアンタムの失敗しない増やし方!
アジアンタムは一般的には株分けで増やします。
5~8月に、大きくなっているアジアンタムの株は植え替えと同時におこなうといいですよ。
植え替えの方法は、まずアジアンタムの株を鉢から取り出し、古い土を軽く取り除きます。全部取り除く必要はありませんよ。
次にナイフなどでアジアンタムの株元に割れ目を入れます。割れ目を入れた部分から手でやさしく割きます。2~3等分くらいが目安です。
この時、植え替え後のアジアンタムの根の負担を減らすために、葉の数を減らしたり茎を間引いてあげるといいですよ。
その後、新しい土に植え替えて水をたっぷりとやりましょう。発芽するまでは乾燥を避け水切れを起こさないようにしながら日陰で管理します。
発芽したら根付いた証拠ですので、通常通りの管理に戻して大丈夫です。
また、アジアンタムはシダ植物なので環境が良いと胞子で増えることもあります。胞子は葉の裏についていますが、日本の環境では少し難しく可能性が低いため株分けで増やすのがおすすめです。
まとめ
アジアンタムはシダ植物の総称で世界では200種類以上もあります。
年間を通して楽しめる観葉植物として人気がありますが、冬の寒さや寛容にはとても弱い性質です。
室内での管理がおすすめで毎日葉水をおこなうことで乾燥を防ぐことができます。もちろん、水やりも土が乾き始めたらたっぷりとあげましょう。
直射日光は避け、レースのカーテン越しなどで管理するといいですよ。
株分けで簡単に増やすこともできるのでぜひ挑戦してみてください。