爽やかなレモンの香りがするレモンバームの株を増やしたいという時には、挿し木をするのがとても有効な方法です。
では、挿し木はどのように行えば、うまく根付いてくれるのでしょうか。
ここでは、挿し木をしてレモンバームの株を増やす方法や、レモンバームがかかりやすい病害虫についてわかりやすくご紹介していきます。
レモンバームの挿し木の方法
レモンバームの挿し木をする時期ですが、基本冬以外の時期であればいつでも行うことができます。
特に4月〜5月または10月頃だとレモンバームが成長するのに適した時期なので、うまくいきやすいと言えるでしょう。
まず、レモンバームの株から元気な茎を選びましょう。
元気があり、葉の節が3節ほど取れる茎を選ぶのがポイントです。
3節目の少し下をカットし、下半分の葉を優しく取り除きます。
下半分の葉を取り除いたレモンバームを、1時間ほど吸水させましょう。1時間ほど水を吸わせた後ポットにさします。
挿し木をして1ヶ月くらいの間は、日陰や室内で管理をしてあげるようにしましょう。
脇芽が成長してきたら挿し木の成功です。
成功が確認できたら、根を崩さないように鉢に植え替えて定植させます。
水を吸わせてあげる段階で1週間ほど水につけたままにする方法もあります。
この場合は、水は2日〜3日に1回変えてあげる程度で大丈夫です。
1週間ほどつけると発根しますので、発根されたのを確認してから鉢に植え替え定植させるようにしましょう。
レモンバームによくつく害虫は?
レモンバームは害虫がついてしまうことがよくあるハーブです。
中でも、ベニフキノメイガやハスモンヨトウ、ヨトウムシなどの蛾(ガ)の幼虫やオンブバッタなどがつくことがあります。
これらの虫は、葉を穴だらけにしてしまいますので、見つけたら捕るようにしましょう。
また、アブラムシがつくこともあります。
アブラムシはウイルス病を媒介したり、分泌物によりアリを誘引することがありますので気をつけましょう。
レモンバームが光合成がしにくなるスス病になってしまうこともあります。スス病とは、葉の上で糸状菌という細菌が繁殖して起こるものですが、この原因となるのがコナジラミという害虫です。
コナジラミは、小さくて白いハエのような姿をしています。ベタベタな排泄物を出すことでカビが生えてしまいます。つまり、コナジラミの排せつ物を餌として、糸状菌が繁殖してしまうということです。
カビが生えてしまう(糸状菌が繁殖してしまう)ことでスス病になってしまいますので、見つけ次第、コナジラミは駆除するようにしましょう。
かかりやすい病気も
レモンバームは、直射日光を浴びるなど光に当たりすぎると葉焼けを起こしてしまうことがあります。
葉焼けは、葉が焦げたように変色してしまいますので、気がついたら光を遮断してしばらく様子を見てあげましょう。
また、葉を剪定しないまま放置してしまうと葉が褐色の小さな斑点に覆われる斑点病や水が染みたような模様ができる灰色かび病になってしまうこともあります。
斑点病も灰色かび病も他の葉や茎にうつってしまうので、見つけたら対象の葉を取り除き、剪定や収穫などをして株の風通しを良くしてあげましょう。
灰色かび病の場合は繁殖力が強く空気感染や土壌感染をしてしまうので、土も変えられる場合は新しい土に変えるようにしましょう。
地植えなどで変えられない場合は、薬剤などを散布するようにしましょう。
土の水はけが悪いことで、うどんこ病になってしまうこともあります。
うどんこ病は葉にうどんの粉をまぶしたような白いカビがついてしまう病気です。
うどんこ病のレモンバームを放っておくと、光合成阻害されて生育不良を起こしてしまいます。ひどい場合には枯死してしまうこともあります。
うどんこ病になってしまった葉を見つけたら、まずは取り除いて様子を見ましょう。
他の葉にもうつってしまっている場合は、お酢を30倍〜50倍に薄めたものを、葉から滴るくらい吹きかることで緩和されることもありますので、ぜひ試してみてください。
まとめ
レモンバームは、繁殖力が強く初心者の方でも育てやすいハーブですが、病害虫の被害に遭ってしまうことも少なくありません。
特に、風通しや水はけが悪いことで起きてしまう病気も多いので、収穫を兼ねた剪定などをこまめに行うようにしましょう。
また、日当たりが良いのは好むレモンバームですが、直射日光には弱いので光に当てすぎないようにすることも大切です。
レモンバームを増やすのは比較的簡単に行うことができますので、挿し木をしたことがないという方でもぜひレモンバームで挿し木に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
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