芝生の代わりなどにグランドカバーとして植えられることが多くあるレイタータイム。
グランドカバー用に改良されたほふく性のタイムであるレイタータイムは種が売られていることが多いのですが、種からどのように育てれば良いのでしょうか。
また、害虫がつくことはあるのでしょうか。
今回はレイタータイムの種からの育て方や花の時期や冬越しの方法について、またレイタータイムにつきやすい害虫やその対策について詳しくご紹介します。
レイタータイムの種からの育て方
レイタータイムの種まきは4月〜5月または9月〜10月におこないます。
小さな種まきポットなどに種まき用の土やピートモスなどの用土を入れ、種が重ならないようにばらまきます。
土は被せずに霧吹きでたっぷりと水をあげるようにします。
発芽するまでは乾かないように水をしっかりあげるようにしてください。置く場所は日陰〜半日陰のところがオススメです。
発芽して本葉が3〜4枚になった頃間引きをおこない、草丈が5cm〜6cmほどになったら庭や新しい鉢に植え付けます。
植え付けをしたら日当たりの良いところに移動します。
レイタータイムは乾燥気味の状態が好きなハーブですので、水やりは土が乾いてからたっぷりあげるようにします。
植え付け直後約1ヶ月は、きちんと根付かせるために土が乾かないように水やりをするようにしましょう。
肥料は特に与える必要はありませんが、生育が良くないと感じた場合は緩やかに効く固形肥料を与えると良いでしょう。
高温多湿が苦手なハーブですので、梅雨の時期などは枝を切り風通しを良くしてあげるといいですね。
レイタータイムにつく害虫の種類
レイタータイムは比較的病害虫にかかりにくいハーブですが、その中でもつくことが多いベニフキノメイガとコガネムシについて、対策などをご紹介します。
ベニフキノメイガ
ベニフキノメイガはメイガの仲間で細長い芋虫タイプの幼虫です。大きさは7mm〜8mmほどて夏に活発になります。
初期の段階でベニフキノメイガの被害にあっていることがわかれば、広がる前に対策することができます。
ベニフキノメイガの被害にあったレイタータイムは、葉にクモの糸のようなものが絡まってみえます。
また、一部分だけ枯れた葉が多くあったり不自然に葉がまとまっている場合もベニフキノメイガの可能性があります。
小さなフンも目立つのでベニフキノメイガがいる目安になります。
ベニフキノメイガは毒やトゲなどはありませんが、柔らかい新芽などの葉を食べてしまうので、放っておくとレイタータイムが枯れてしまうこともあります。
見つけた場合はすぐに補殺するようにしましょう。
また、ベニフキノメイガの被害を水切れと間違ってしまうこともあります。水切れだと思い水をあげすぎてしまうと、葉が柔らかくなりさらにベニフキノメイガが食べやすくなる…と悪循環になってしまいます。
クモの糸のようなものとフンをたよりに判断するようにするとよいかもしれませんね。
対策としては防虫ネットを設置することができます。プランターや鉢の場合でも支柱を立ててネットをかけることができます。
コガネムシ
コガネムシもレイタータイムにつくことがあります。
コガネムシは幼虫の時は土の中に潜んで根を食べてしまいます。また、成虫になると葉や花などを食べてしまい、収穫量が減ってしまったり枯れてしまうので気をつけましょう。
葉の葉脈を残して網目状になっていたり、花弁や花芯がボロボロになっている時はコガネムシによる食害かもしれません。
葉や枝を揺すると出てくることがあるので見つけたら捕るようにしましょう。
コガネムシは薬剤での対策が一般的です。薬剤を使用する場合は、種をまく時か植え付けの時などに土に混ぜておこないましょう。
レイタータイムの花の時期と冬越しの方法
次にレイタータイムの開花時期と冬越しをする方法を見てみましょう。
レイタータイムの開花時期
レイタータイムは5月〜8月下旬が開花時期となっています。
花穂を5cmほど伸ばし、ポンポンのように小さな淡いピンク色の花をたくさん咲かせます。
開花時期になると葉の緑色部分が見えないくらい淡いピンクの花が咲き、ピンク色の絨毯のようになります。
冬越しの方法
レイタータイムはマイナス10℃くらいまで耐えることができます。
冬になると茎は枯れてしまいますが、芽や根で冬越しをします。芽や根が凍ることはないのでマルチングしなくても平気です。
寒い地域でマイナス10℃よりも気温が低くなるところでは、霜や暴風対策として軒下や室内などの風を防げる場所に置くようにしましょう。
まとめ
レイタータイムはグランドカバー用に改良されたほふく性のタイムです。
そのため、踏みつけられても枯れたりすることはありません。もちろん、踏みつけられても大丈夫なハーブというだけで、若干生育が遅れたり悪くなることはありますので念頭に置いておきましょう。
病害虫に関してはあまり心配することはありませんが、たまについてしまうこともありますので葉や花に異変があった時には病害虫を疑ってみるようにしましょう。
高温多湿にはとても弱いので、風通しの良い場所で育てるとピンク色の可愛い花がたくさん咲きますので、ぜひレイタータイムを育ててみるのはいかがですか。
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