アロマテラピーの世界では、その芳香を楽しんだりする以外にも、精油が持つ効果や効能を家事や家庭医療などに用いたりする方法も存在します。
数多く存在する精油の中でもそういった事柄によく利用される機会の多い精油の1つが「ティーツリー」です。
近年では家庭医学の方面でも、注目されつつあるティーツリーの使い方や、ティーつリーを使ったクラフトの作り方についても紹介していこうと思います
ティーツリーオイルの使い方
ツンとした透明感のある香りをもつティーツリー精油。
精油そのものはラベンダー同様に直接肌につけることも可能(肌が弱い方はしっかりキャリアオイルで薄めましょう。)とされています。
しかし、アロマテラピーの世界においてそんなティーツリー精油が注目を集める要素は、香りそのものよりも、その実用性の高さです。
特筆すべきは、精油が持つ殺菌能力や抗炎症作用の高さ。
特に冬場に流行りやすい感染症の対策アイテムとして、こんな形でその力を発揮します。
空間殺菌
外気が入りやすい玄関口にティーツリーの精油を使った芳香浴やスプレー(作り方は後述)で殺菌成分を拡散させる方法です。
靴のニオイが不快な玄関用にエントランスフレッシュナーとしても十分機能するでしょう。
アロマバス
冬場の至福バスタイムでもティーツリーは大活躍。
バスタブに精油を2,3滴垂らしてゆっくりお湯に浸かりながら、立ちこめる蒸気を吸いこみましょう。
これはアロマテラピーの施術法の一つ「蒸気吸入法」と呼び、喉や消化器系のケアに有効です。相性の良いラベンダー、ユーカリ、スイートマジョラムとブレンドすることでよりプレミアムなバスタイムをお楽しみ頂けるでしょう。
マグカップ吸入→うがい
アロマバスと同じ要領で、マグカップにお湯を注ぎ、ティーツリー精油を垂らして簡易的な吸入テラピーを。
お湯が冷めたら、捨てずにうがいに使うことで喉から口腔の殺菌を。
アロマテラピーの世界では基本的に精油を口に含むこと自体がご法度という見方が強いのですが、ペパーミントとティーツリーの精油についてはうがいなどで使われている場面やそれによる口内炎や喉焼けなどの治癒成果についての報告も上がっています。
毒性も低いことから一応は許容の範囲内とされているのではないかと思います。
とはいえ、ティーツリーオイルに含まれる1.8シネオールには化学物質過敏症の原因となる毒素が些少ながら含まれています。
使用前にテラピスト(或いはショップ店員のかた)に相談した上で使うのが良いでしょう。
そしてうがいしたら必ず清潔な水で口内の洗浄をしてください。
ちなみに筆者は以前、誤ってティーツリーが含まれたお湯を飲み込んでしまったという実績をもちますが・・・
いや、筆舌に尽くしがたい程に酷い目にあったこともありますが・・・(汗)
ニキビやアトピーにも?
さて、筆者の苦い思い出話は置いといて・・・。前項で記したティーツリーの殺菌能力、抗炎症作用は空間殺菌のみならず皮膚トラブルなどにも良く効くとされています。
ティーツリーにはテルピネン-4-オールやy-テルピネンといった有効成分が含まれています。
これらはニキビの原因となる「アクネ菌」を抑える効果がある上、肌の炎症をもたらす「サイトカイン」の生成を抑制する効果があります。
そのため、ニキビ以外にも肌の炎症に起因して起こるヘルペス、火傷、しもやけ、皮膚炎の治療にも重宝されます。
とあるティーツリーを使った臨床研究ではニキビ、口腔カンジダ、ヘルペスなど肌にトラブルを持つ50名の被験者にトリートメントを施しました。
そうすると、50名のうち49名の被験者に完治あるいはそれに準ずる成果が得られたという驚異的な記録が残っています。
その他、ティーツリーをトリートメントに用いることで肌の免疫力が著しく向上するとされており、未だ決定的な治療法が確立されていないアトピーの発症を予防する存在としても注目されています。
水虫にも効果的なスプレーの作り方も
とある実験(また笑)で水虫や魚の目、タコなどの足の症状60例に対してティーツリーを使ったトリートメントを行った結果、58例が治癒に向けて良好な成果が見られた・・・という程、足の皮膚病にも有効とされます。
治療方法としては、綿棒にティーツリー精油を1、2滴程垂らしてから、水虫など幹部に塗って乾かすという手段がありますが、より簡単な方法としてはティーツリー精油を含んだ天然スプレーを使うのがオススメです。
天然スプレーを作る方法は簡単です。
ティーツリースプレーの作り方
材料
- ティーツリー精油 10~15滴
- 無水エタノール 5ml
- 精製水 45ml
- 遮光ビン
作り方
- ビーカー等に無水エタノールとティーツリー精油を混ぜ合わせる
- 遮光ビンに1.を移して軽く振って馴染ませる
- 精製水を加えて再び振って混ぜ合わせて完成
同じく炎症を抑える作用をもつラベンダー精油を2滴加えることで、ブレンドによる相乗効果(シナジー)も期待できますね。
まとめ
その幅広い効能ゆえに、いろんなアレンジを施しやすいのがティーツリーならではの魅力の一つです。
現在進行形でアロマテラピーを生活に取り入れている方はより高度な応用に、取り入れていないけど少し興味があるという方にも入門として間違いない一品となることでしょう。
いつのまにか、新たな活用法を見いだしてしまうことも……(笑)
まぁそれもアロマテラピーの魅力ですよね.
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