ゼラニウムは25℃以上の暑い日が続くと葉の色が悪くなったり、逆に冬場に雪や霜があたるところに置きっぱなしにしておくと葉の元気がなくなり枯れてしまったりします。
葉の色が変わってしまうのは気温条件が良くない時だけなのでしょうか。
今回は葉の色が変わる病気でかかりやすいモザイク病について、またゼラニウムがかかりやすい病害虫について予防方法や対策をご紹介します。
モザイク病とは
ゼラニウムやハーブがもっともかかりやすいと言えるのはモザイク病かもしれません。
モザイク病はアブラムシやアザミウマ、コナジラミなどから媒介されるウイルス性の病気です。
症状としては新芽などの先端に近い部分から薄い緑色の斑点が出てくるものです。。
初めは薄い緑色の斑点だけですが、時間が経つにつれて徐々に葉脈に沿って緑色が薄くなりモザイク模様のようなものが生じます。
もっと進行してしまうと、花やがくなど株全体へと広がり、株の変形や萎縮を起こしてしまいます。
そのまま放置してしまうと枯死してしまうこともある病気です。
ゼラニウムがモザイク病になった時の対策法
モザイク病に一度かかってしまったゼラニウムは、治療することはできません。
初期のうちであれば、見つけ次第病気の部分を取り除くことで対処できることもあります。この時に使った手やハサミはきちんと消毒をしましょう。
消毒をしないままほかの株に使ってしまうとモザイク病がうつることがあるので気をつけましょう。
モザイク病はアブラムシなどの虫が媒介するものですので、アブラムシの駆除もしなければ解決することはできません。
アブラムシは手での作業ではなかなか完全駆除するのは難しいので、薬剤の使用を検討した方が良いかもしれません。
モザイク病が進行してしまったゼラニウムは株ごと処分することで、周りへの感染を防ぐことができます。
残念ですがモザイク病にかかってしまったら株の処分を考えましょう。
ヨウトウムシやアブラムシ・ハダニなど良くつく虫や病気の対策方法
ゼラニウムはアブラムシ以外にも春〜初夏には虫がついてしまうことがよくあります。
虫がついてしまっているのは分かっていても、なかなか見つけることが出来ないということも多くあります。
ゼラニウムによくつく虫や病気の対処法について、少し詳しくご紹介したいと思います。
ヨウトウムシ
ヨウトウムシ(ヨトウムシ)はヨトウガという蛾の幼虫です。
ヨトウガは葉の裏側に卵を産みつけます。卵から生まれたヨトウムシは、昼間は活動せず夜になると活発になります。
そのためゼラニウムの葉が虫に食われているのは分かっていてもなかなか本体が見当たらないということもあります。
若い時は黄緑色のヨトウムシですが成長すると茶色になり大きさは4cm〜5cmほどになります。
孵化したてのヨトウムシは葉肉部分だけを食べるので、葉に白い斑点があるように見えたり透明に見える部分ができます。
ヨトウムシは葉を食べる量がとても多いため、放っておくとゼラニウムの成長がとまり、枯れてしまう原因となります。
できれば卵のうちに葉をそのまま取り除くなど駆除することで防ぐことができます。
もちろんヨトウムシを見つけた場合は即駆除するようにしましょう。
アブラムシ
アブラムシは春〜初夏に多く発生する虫です。新芽や葉の裏など柔らかい部分に好んで生息します。
雨風が当たらないところに置いてあるゼラニウムや肥料や水を与えすぎたゼラニウムにつきやすくなっています。
脱皮した殻やアブラムシが出す蜜を手がかりに見つけることができます。
アブラムシは見つけたら割りばしなどで取り除くか、剪定で葉っぱごと切ってしまうと良いでしょう。見逃すと、どんどん増えてしまいますよ。
また、水で洗い流すこともできます。洗い流す場合は何度か間を置いてチェックするようにしましょう。
ハダニ
ハダニは0.3mm〜0.5mmほど大きさのハダニ科の昆虫です。
3月〜10月の長い期間生息しますが特に20℃〜30℃で乾燥している環境で増殖しやすい虫です。
ゼラニウムの葉の裏側に寄生し、白い斑点やかすり傷のような傷をつくります。
花弁からも汁を吸うので、放っておくと開花の時期が短くなってしまったり、枯れてしまう恐れがあります。
ハダニはセロハンテープやガムテープを貼って剥がすだけで簡単に駆除することができます。
また、牛乳と水を1:1で混ぜたスプレーと塗布することでも駆除できます。この牛乳スプレーを使う場合は、スプレーをした後に水で洗い流すのを忘れないようにしましょう。
洗い流さないとゼラニウムが腐ってしまうことがあるので気をつけましょう。
あまりにもハダニの数が多い時にはでんぷんが主成分の薬剤などを使った方が良いかもしれません。
葉水をすることで予防もできるので、ぜひ予防からはじめて見るのはいかがでしょうか。
葉水(はみず)
霧吹きやスプレーなどで、葉っぱに直接水を吹きかけること。
水を葉っぱに吹きかけることで、葉が生き生きとするとともに、病気や害虫を予防することができます。害虫予防の時は、葉だけでなく茎にも水を吹きかけると効果的です。
室内で育てる観葉植物には、葉水を与えることで湿度を調整するメリットもあります。
褐斑(かっぱん)病
かっぱん病はカビの仲間による病気で、胞子が飛ぶことで次々と感染してしまう病気です。
症状は小さな褐色の斑点が葉にできるところから始まります。
小さな褐色の斑点は放置するとどんどん拡大していき落葉させてしまいます。ひどいとゼラニウムの株が枯死(こし:草花や木が枯れてしまこと)してしまいます。
かっぱん病は薬剤を使わないでの治療は困難です。
かっぱん病になっているのを見つけたら、葉を取り除き除去するか殺菌効果のある薬剤を使い治療しましょう。
まとめ
ゼラニウムは暑さや寒さに弱く、気温条件などで葉の色が変わってしまうことがあります。
しかし、モザイク病などの病気でも歯の色が変わります。
水やりの時などにゼラニウムの様子を見るようにし、時間がある時には葉の裏側まで見て虫がついていないかなどを確認すると、予防できるかもしれません。
ヨトウムシなど夜に活発に動く虫もいるので、ゼラニウムの葉が何かおかしいなと思ったら、虫や病気を疑って見たほうが良いのかもしれませんね。
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